MIOSスタッフが気に入って愛用している生活のアイテムや、おススメしたい場所、プロダクトを紹介していくMIOSレコメンド。

本日は、 デザインディレクター・森川龍一が、2024年末に惜しまれつつ逝去された建築家・谷口吉生(たにぐち・よしお)氏が手がけた建築の魅力をご紹介します。

 

建築における「線1本」の大切さ

法隆寺宝物館や豊田市美術館、ニューヨーク近代美術館(MoMA)新館など数多くのアート空間を設計した谷口吉生氏。

その建築にもっとも惹かれる理由を、ひとことで表すと「ラインの美しさを極めた建築」といえるかもしれません。とくに直線がきれいで心打たれます。

学生時代に参加したゼミの教授が、谷口吉生氏の建築事務所出身の方だったこともあり、間接的に影響を受けた考え方も少なくありません。設計する時に「線1本にも意味があること」を学ばせて貰いました。

1999年に竣工した東京国立博物館「法隆寺宝物館」(写真)では、長い庇が水平にスッと伸び、その直線が、敷地を囲む水盤と呼応するように景色に溶け込んでいます。わずかな高さの違いにも、極度の繊細さを持って設計されたこの建築は、谷口建築に特有の「整然とした緊張感」に満ちています。

決して建築が主張しすぎることなく、それでいて強い印象を残すのは、線と線の交差が生む秩序の中に、人が静かに佇む余白があるからかもしれません。

 

美術館設計から考えるデザイン住宅

デザイン住宅という言葉には、単に見た目の良さやカタチだけではなく、「どんな時間を過ごすのか」といった、人生そのものに対する哲学が宿っています。

“暮らしの本質”に静かに寄り添い続ける住宅を考える際に、美術館はデザインの手がかりを与えてくれます。
谷口氏の建築に流れている「静けさ」「透明感」「余白」は、現代においてますます価値を増しているキーワードではないでしょうか?

アートを引き立てる空間。人の営みを邪魔しない建築。そうした姿勢は、住宅においても応用できるものです。

暮らしの中に、自分の好きなものや、大切にしたいものが美しく映える場所がある。そんな「暮らしを飾り楽しむ余白」は、MIOSの住宅デザインでも大切にしている価値です。

豊田市美術館(豊田市)や、資生堂アートハウス(掛川市)など、MIOSがある浜松市からアクセスしやすい場所にも、谷口氏が手掛けた建築物があるので、まだ行ったことの無い方はぜひ一度訪ねてみてください。

湖西〜菊川 デザイン住宅のMIOS
静岡県浜松市中央区西塚町325-1
0120-133-455
▶︎資料請求・お問い合わせ
https://mios.design/contact/
▶︎Instagram
https://www.instagram.com/mios_inc/
▶︎YouTube
https://www.youtube.com/@MIOS-on3tk